最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)106 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人景山收の上告理由一について。
所論は興行場法二条の解釈の誤、経験則違反をいうが、同法(昭和二三年法律一
三七号)二条は、業として興行場を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を
受けなければならない、とし、同知事は、興行場の設置の場所又はその構造設備が
公衆衛生上不適当であると認めるときは、右許可を与えないことができる、と定め
ているので、許可条件を具備する場合には、その施設の所有者たると賃借人たると
又その施設を買受けもしくは賃借せんと計画中の者なるとを問わず許可しうるもの
と解すべく、この許可は公衆衛生および危険防止の見地からこの興行場設置の場所
で、この構造設備で営業してよいという意味の許可であり、同法による興行場営業
の許可を受けた者であつても、その施設を使用して営業をなしうるや否や、もしく
は営業権者なりや否やは、その施設について実体的に所有権、賃借権等の私法上の
使用收益権を有するか否かによつて定まるものと解するを相当とし、必ずしも営業
許可もしくは建築許可を受け、ないし入場税徴収義務者として届出た名義人である
か否か等によつてこれを決すべきものではない。してみれば、第一審判決を引用し
た原判決は、所論の点につきこれと同趣旨にいでた判示をしたものと解されるので、
原判決には何ら所論の違法なく、論旨は理由がない。
同二について。
所論は原判決が適法にした証拠の取捨判断、事実認定の非難に過ぎず、上告適法
の理由とならない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
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おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 垂 水 克 己
裁判官 河 村 又 介
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 五 鬼 上 堅 磐
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